文字列関数
文字列関数一覧
TEXT関数:
数値を目的に応じた書式に設定し文字列として取得します。
LEFT関数(LEFTB 関数): 文字列の先頭から指定された数の文字を返します。
RIGHT関数(RIGHTB関数): 文字列の末尾 (右端) から指定された文字数の文字を返します。
MID関数(MIDB関数): 文字列の指定された位置から指定された文字数の文字を返します。
FIND関数(FINDB関数): 検索文字列が文字列の左からの位置を返します。
LEN関数(LENB関数): 文字列の文字数を返します。
JIS関数: 文字列内の半角
の英数カナ文字を全角の文字に変換します。
ASC関数: 全角
文字を半角文字にに変換します。
PROPER関数:
英字文字列の単語の先頭の文字を大文字に変換します。
UPPER関数:
文字列を大文字に変換します。
PHONETIC関数:
文字列からふりがなを抽出します。
DBCS言語
日本語の全角文字は、1文字が2バイトで表現されます。その様な言語をDBCS言語と呼びます。
DBCS言語には、日本語の他に簡体字中国語、繁体字中国語、および韓国語があります。
「LEFTB」の様に末尾に、「B」の文字が後置された関数は、DBCS 言語を取り扱う関数です。
全角文字の場合は、1文字を2バイトとして扱います。
それ以外の場合は、LEFT と同様、1 文字あたり 1 バイトとしてカウントされます。
ページトップへ
数値を目的に応じた書式に設定し文字列として取得します。
この関数は、数値を文字列や記号と結合する場合に便利です。
<書式>
TEXT(値, 表示形式)
値(数値):数値、数値に評価される数式、または数値を含むセルへの参照を指定
表示形式:セルの書式設定のユーザー定義と同じ、書式設定
戻り値:文字列
<使用例>
日付の形式(「2016/6/13」)と表示したい場合
「TEXT($C$1,"yyyy/m/d")」と表記すれば、「2016/6/13」と表示されます。
金額としての表示をしたい場合
「TEXT($C$3,"#,##0")」と表記すれば、「41,580」と表示されます。
ページトップへ
LEFT関数は、文字列の先頭から指定された数の文字を返します。
LEFTB関数は、文字列の先頭から指定されたバイト数の文字を返します。
<書式>
LEFT(文字列, [文字数])(全角文字・半角文字とも1文字として扱います。)
LEFTB(文字列, [バイト数])
(全角文字は2バイト・半角文字は1バイトとして扱います。)
文字列:取り出す文字を含む文字列(必ず指定)
文字数:左側から何文字取り出すかを指定(省略可)
バイト数:左側から何バイト取り出すかを指定(省略可)
2バイト文字の場合は、1文字の後ろの方のバイト数を指定しないと文字は取り出せません。
=LEFTB("あいうえお",3)⇒「あ」
=LEFTB("あいうえお",4)⇒「あい」
戻り値:文字列として表示
<使用例>
郵便番号の最初の3桁だけを取出したい場合
「=LEFT("810-0001",3)」と表記すれば、「810」と取得できます。
年月日の数値が先頭に前置した売上げIDから、先頭の4文字(年)の数字を取り出したい場合
「=LEFT("201606150001",4)」と表記すれば、「2016」と取得できます。
RIGHT 関数は、文字列の末尾 (右端) から指定された文字数の文字を返します。
RIGHTB 関数は、文字列の末尾 (右端) から指定されたバイト数の文字を返します。
<書式>
RIGHT(文字列, [文字数])(全角文字・半角文字とも1文字として扱います。)
RIGHTB(文字列, [バイト数])
(全角文字は2バイト・半角文字は1バイトとして扱います。)
文字列:取り出す文字を含む文字列(必ず指定)
文字数:右側から何文字取り出すかを指定(省略可)
バイト数:右側から何バイト取り出すかを指定(省略可)
2バイト文字の場合は、1文字の後ろの方のバイト数を指定しないと文字は取り出せません。
=RIGHTB ("あいうえお",3)⇒「お」
=RIGHTB ("あいうえお",4)⇒「えお」
戻り値:文字列として表示
<使用例>
郵便番号の最初の3桁だけを取出したい場合
「=RIGHT("810-0001",4)」と表記すれば、「0001」と取得できます。
年月日の数値が先頭に前置した売上げIDから末尾の一連番号を取り出したい場合
「=RIGHT("201606150001",4)」と表記すれば、「0001」と取得できます。
MID関数は、文字列の指定された位置から指定された文字数の文字を返します。
MIDB関数は、文字列の任意の位置から指定されたバイト数の文字を返します。
<書式>
MID(文字列, 開始位置 [, 文字数] )(全角文字・半角文字とも1文字として扱います。)
MIDB(文字列, 開始位置 [,バイト数])
(全角文字は2バイト・半角文字は1バイトとして扱います。)
文字列:取り出す文字を含む文字列(必ず指定)
開始位置:右側から何文字目から取り出すかを指定(必定)
文字数:開始位置から何文字取り出すかを指定(省略可)
バイト数:開始位置からから何バイト取り出すかを指定(省略可)
戻り値:文字列として表示
<使用例>
年月日の数値が先頭に前置した売上げIDの、先頭の5文字目から2文字(月)の値を取り出したい場合
「=MID("201606150001",5,2)」と表記すれば、「06」と取得できます。
また、日の値を取得したい場合は
「=MID("201606150001",7,2)」と表記すれば、「15」と取得できます。
FIND関数およびFINDB関数は、検索文字列を対象文字列の中で最初に現れる左からの位置を返します。
<書式>
FIND(検索文字列, 対象, [開始位置])
FINDB(検索文字列, 対象, [開始位置])
検索文字列: 検索する文字列を指定。(必ず指定)
対象 :
検索文字列を含む文字列を指定。(必ず指定)
開始位置: 省略可能です。検索を開始する位置を指定。(省略すると、1
を指定したと判断 )
<使用例>
住所の値から、県名を取得する場合
「=FIND("県","福岡県福岡市中央区渡辺通4丁目9-1",1)」と表記すれば、「3」と取得できます。
また、先に学習した「LEFT関数」と組み合わせて、県名を取得したい場合は
住所="福岡県福岡市中央区渡辺通4丁目9-1"
(「住所」と言う範囲名に住所が格納されているものとします。)
「=LEFT(住所,FIND("県",住所,1))」と表記すれば、「福岡県」と取得できます。
LEN 関数は、文字列の文字数を返します。
LENB 関数は、文字列のバイト数を返します。
<書式>
LEN(文字列)
LENB(文字列)
文字列:文字数またはバイト数を調べる文字列を指定(必ず指定)
戻り値:列の文字数を返します。(LENB
関数は、文字列のバイト数 )
<使用例>
LEN("abcあいうえお") ⇒ 8(数値)
(半角の文字も、1文字とカウントされます。)
文字列の文字数を取得することができれば、動的処理にも活用していくことが可能です。
住所の値から、県名を除いた住所を取得することも可能です。
複雑になるためこのページでの紹介は控え、「腕試し問題」で紹介いたします。
JIS関数は、文字列内の半角 (1 バイト) の英数カナ文字を全角 (2 バイト) の文字に変換します。
<書式>
JIS(文字列)
文字列:全角表示したい文字列を指定(必ず指定)
戻り値:全角文字列
<使用例>
JIS("abcあいうえお") ⇒ 「abcあいうえお(全角の文字列)」
ASC関数は、全角 (2 バイト) 文字を半角 (1 バイト) 文字にに変換します。
<書式>
ASC(文字列)
文字列:半角表示したい文字列を指定(必ず指定)
戻り値:半角文字列
<使用例>
ASC("abcあいうえお") ⇒ 「abcあいうえお(半角の文字列)」
PROPER関数は、英字文字列の単語の先頭の文字、および記号の次の文字を大文字に変換します。
それ以外の英字はすべて小文字にします。
<書式>
PROPER(文字列)
文字列:小文字で表示したい文字列を指定(必ず指定)
戻り値:小文字の文字列
<使用例>
ASC("abc") ⇒ 「Abc」(半角文字)
ASC("abc") ⇒ 「Abc」(全角文字)
UPPER関数は、文字列を大文字に変換します。
<書式>
UPPER(文字列)
文字列:大文字で表示したい文字列を指定(必ず指定)
戻り値:大文字の文字列
<使用例>
UPPER("abc") ⇒ 「ABC」
(半角文字)
UPPER("abc") ⇒ 「ABC」(全角文字)
PHONETIC関数は、文字列からふりがなを抽出します。
<書式>
PHONETIC(参照)
参照:ふりがなの文字列を含む
1つまたは複数のセル参照を指定(必ず指定)
戻り値:ふりがなの文字列
<使用例>
A1セルに「柳田 悠岐」と入力しました。
(PHONETIC関数の引数はセルを参照でしかデータを取得できません)
PHONETIC(A1) ⇒ 「ヤナギタ ユウキ」